夢中に遊ばせてあげよう!自立に向かう親子の関わり

育児

今日も一日お疲れ様です!
お子さまの遊びについてこんなふうに思うことはありませんか?

遊びばっかりやって全然勉強やる気ない。このままで大丈夫なのだろうか…

今日は子どものやる気について、個性を重視した育児の視点で関わり方についてお伝えします

このブログではできるだけ背景となる理論やエビデンス(根拠など)を提示し、
できるだけ読んだその時から使える知識をお伝えすることを目指しています

くらた
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本日の引用書籍

本日は以下の書籍を中心に引用して記事を作成していきます

タイトルひとりひとりの個性を大事にする にじいろ子育て
著者本田秀夫
発売日2018/4/19

長野県で発達支援と言えばこの人!!信州大学の本田秀夫先生です
TV出演なども複数あり、全国区で大活躍の本田先生の書籍になります
本書は山梨日日新聞の連載コラムを書籍化したもので、終始難しい専門用語などはなく、一般的な表現で誰でも手に取りやすく、子どもの個性ややる気について分かりやすく関わり方が記されています
子育てに関して、ご自身の体験や診療の中での気づきや信念に沿った内容になっており、情報過多で息苦しい子育ての重荷がスッと消えるような一冊です

子どもたちは、ひとりひとりが個性的です。親にも個性があります。ならば、育て方も、子どもと親の個性に応じていろいろなやり方があってよいのではないでしょうか。

本田秀夫 ひとりひとりの個性を大事にする にじいろ子育て

「夢中になる」が子どもを育てる

大きくなってから何か打ち込めるものを見つけることができるためには、小さな子どものころから身の回りのちょっとしたことに夢中になるという体験を積み重ねていくことが必要である。

本田秀夫 ひとりひとりの個性を大事にする にじいろ子育て

本書では遊ぶことを大事といっても、ダラダラと適当に暇をつぶすような遊びではなく「夢中になって遊ぶ」ことが大事としています

「夢中になれること」は人それぞれです
野球やサッカー、ピアノや英会話やダンスなどに夢中になるお子さまを見れば親は「このまま極めれば、プロになれるんじゃ…!」とウキウキするかもしれません
一方で、ただ花をずっと観察していたり、同じパズルを何回も作り続けたり、ドミノ並べては倒すを繰り返したり、そんな様子を見た親は「なんかうちの子変?」と思うかもしれません

ここでいう「夢中になれる遊び」とは、派手なものや賞賛を得られるものから地味なものや「何が楽しいの?」というものまで全部含めて「子どもが」夢中になっているものであればなんでもいい(危険な事などはNGですが)ということです

くらた
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こういった一見、地味に見えたり無駄に見えたりするような体験の積み重ねが、大事なんですね

夢中になって遊ぼう!

本書の中で「遊び」について以下のように述べられています

遊びとは、それ自体が楽しいこと、それをすることこそが最大の目的であり、損得勘定を度外視できることである。<中略>健康的に仕事をしている大人は、必ずバランスよく遊んでいる。仕事だけだと燃え尽きてしまう。

本田秀夫 ひとりひとりの個性を大事にする にじいろ子育て

特に著者の本田先生は精神科で児童を診られていることもあり、子どもの精神の健康に遊びが不可欠であることを訴えています

実際に学校でやる気や意欲の低下している子に「勉強やろう」「勉強って将来役に立つんだよ」「お仕事していくために必要なんだよ」と説明するより、「1回思いっきり遊んでから、5問だけ問題やろうか」「今日はもう好きなことやって勉強は明日にしよう!」と遊ぶことを促すような声掛けをした方が結果的により勉強するということが多くあります

過保護は個性を育てる!過干渉は…

子どもが遊びに夢中で、ご飯やお風呂の時間に全然切り替えられないことはたくさんあると思います

こんなに切り替えができなくて大丈夫なのだろうか…強く叱るべきだよね

と思うことありませんか

そこで、本書の中ではその答えとして、佐々木正美先生(詳しい説明はここでは割愛します)という素晴らしい医師の話を交えながら「過保護」という概念に触れながら以下のように記載されています

子どもは自分の望んでいるいろいろなことを思い通りにしてもらうと、やがて満ち足りて、どんどん自立していくものだ。<中略>子どもが望んでいることを親はいくらでもやってよいし、やり過ぎることはない。

本田秀夫 ひとりひとりの個性を大事にする にじいろ子育て

「叱った方がいい?」「このままじゃまずい?」という疑問に対しての回答は、「あまり心配せず思いっきりやらせてあげたらいい」になるかと思います

もちろん「このままだと保育園に遅刻しちゃう」などの都合がある時は程よく折り合いをつけたいですね

特に「自我」を形成している段階では子どものやりたいことを満たしてあげることで意欲的で自律した自我が育つといわれています

その一方で、本書では「過干渉」について以下のように記載されています

過干渉な親は、子どもが親の意向にそったときだけほめ、ものを買い与える。このような育て方だと、他者の評価に過敏になり、自分で物を考える習慣が身につかない。やりたいことが常に中途半端で終わるため、ずっと不全感を抱えたままである。<中略>子どもの自主性や主体性はやりたいことの中でしか育たないので、過干渉では、子どもの自立がむしろ遅くなる。

本田秀夫 ひとりひとりの個性を大事にする にじいろ子育て

ズバッと胸にくるような文章ですね

過干渉の育児とは、一般的に以下のようなものがあげられます

・子どもに指示を出し過ぎる
・子どもの行動をチェックし過ぎする
・子どもに選択させず、親が決める
・ほめることよりも、注意したり叱ることが多い
その他…

ここまで読んで「もしかして、私過干渉だったかな…」と思った方はいらっしゃるでしょうか?

過干渉の難しいところは私も含め、親が「自分は大丈夫」と思ってしまうことにあると感じます
親自身は過干渉的なかかわりを「良かれと思って」やっていることが多く、そのため「もしかしたら子どもに悪い影響を与えるかも」とはなかなか考えづらいかと思います

なので、「もしかして、私かも…」と思える方はそれだけで、とても素晴らしいことだと思います

子どもの得意な事から褒めてあげよう

子どもが夢中になっている時に親が肯定的に見守ったり、褒めたり、一緒に楽しむことはとても重要です

子どもが何かに夢中になっているとき、それを親に温かく見守られながら行うことができると、親子の信頼関係が強まる。

本田秀夫 ひとりひとりの個性を大事にする にじいろ子育て

親子の信頼関係につきましては、「愛着」の面から以下の記事にてまとめています

親は、子どもが努力しなくてもできることはほめない傾向にある。しかし、得意なことは、あまり努力しなくてもできるから得意なのである。それを親に認められることによって、子どもは自分の存在を大事に思われているかどうかを感じる。

本田秀夫 ひとりひとりの個性を大事にする にじいろ子育て

お子さまの得意なことはなんでしょう?

絵を描くことや、歌を歌うこと、絵本のセリフを全部覚える、、、などなど

そういえばうちの子、これはとても得意かも!!

そう思えるものをまずは大切にしてあげるのがいいかもしれません

嫌いではないが、そこまで好きでもないこと…

日常生活では、子どもが好きでもないが嫌いとも言えないことが最も多い。そのような場合、大人が誘い方や教え方を工夫することによって、少なくとも拒否感を持つことなく始めることは可能かもしれない。<中略>好きでもないが嫌いとも言えないことを、子どもが「少し物足りない」と思うくらいでやめられるかどうか。そこが、教える大人の技量が最も問われる部分だ。

本田秀夫 ひとりひとりの個性を大事にする にじいろ子育て

年齢を重ねるほど、お友達と一緒の遊びをしたり、兄妹でお出かけしたり、集団生活をしたりすると、毎回必ずしも子ども自身が夢中になれることばかりではありません
子どもが「ちょっと面倒…」「少し自信がないなあ」「できることならやめたい」そう思うことは多くあるかと思います

そんな時、我々親はどんな関りができるだろう…

この子の好きなアンパンマンシールを貼ってあげようかな?

ポイントは「毎回夢中にさせる!」ではなく「拒否感を減らしてあげる」ということ
最初の取っ掛かりになるようなきっかけを見つけてあげたいですね

遊びの内容にもよりますが、きっかけ作りの手段で私が色々な保育士さん保護者さんから聞いた話では以下のようなものがありました

・自信が持ちづらい子の手にお母さんが星を描いておまじないをかけてあげる
・ハサミで切る活動の最初の切れ目だけお父さんが入れてくれる
・「お片付け」を競争にして、親も一緒に片付ける
・かけっこのゴールに好きなキャラクターを貼っておく
などなど

これらも全て保育士さんや保護者さんが試行錯誤をしてくれた結果導き出した「その子なりの」やりやすい施策でした
同じやり方で上手くいく子もいれば全然上手くいかない子もいると思います

「上手くいくやり方」を見つけるためにも好きなことや夢中なことを見守りながら、その子なりのきっかけを発見していきたいですね

まとめ

本日の内容は子どもの「遊び」や「夢中になっていること」をどんどん伸ばしていこう!というお話しでした
もちろん、大人は大人でやらなければいけないこともたくさんある分、全部が全部子どもの「夢中」に付き合えるわけではないですよね

ただ「そろそろ保育園入園だし、これって躾けなきゃいけないのかな?」「学校に入るとそんな甘くないよね?」と不安になることがあるかもしれませんが、夢中になっていることに「そんなことできるのは今だけだよ」などと言わず、全力で「夢中」を楽しめるようにしてあげたらいいのだと思います

今日のまとめです!↓

・「夢中」の積み重ねが自立に繋がる

・好きなこと・得意なことから褒めよう!

・過保護でいい!過干渉は減らしていこう

・「好きじゃない」ことに取り組むときは拒否感を減らしてあげるような工夫を

皆様の生活に少しでも役に立つ内容はありましたでしょうか
おもしろかったつまらなかったここがよく分からなかったこの情報間違ってるよ!おススメの映画教えて🎦、などご意見・ご質問等ございましたら、何でもお気軽にLINE(←リンクになってます)を送ってください!信じられないくらい気軽にお返事させていただきます^^

また、今回の内容は本書全体のほんのごくごく一部の内容にしか過ぎません
本書は育児に不安になった時に読むと少し気を楽にしてくれるかもしれません
是非、手に取ってみてください

育児で悩んだら専門家に相談するのもアリ

・ここまで記事を読んでみたけど、あまりにも上手くいくイメージができなさすぎる
・育児が本当にしんどい
・育児の心配が尽きない

そんな方は一度身近な専門家に相談するのもアリです!

多くの自治体で無料で専門家の相談を受けられるような窓口がありますので、
是非「〇〇市 発達 相談」「〇〇町 育児 相談」などのキーワードで調べてみてください

私でよければ有料ですがいつでも相談を受付けています(←リンクになってます)
友達追加だけであれば、こちらからは誰が追加したのかは分かりませんので、是非お気軽に追加してみてください^^

定期健診を行っている保健師さんや、通われている保育園/幼稚園/学校の先生方に直接話したり相談先を聞くのもおススメです

何よりも一人で抱え込まないことが大事です

くらた
くらた

お子さまと同じくらい大事な保護者さまですので、無理をする前に誰かに話してみてください

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