子どもの問題行動は親のせい!?親子関係に関する3つの誤解

育児

今日も一日お疲れ様です!
お子さまがちょっとした悪さをした時にこんなふうに思うことはありませんか?

・悪いことをしたらしっかり叱らなきゃ!
・愛情不足が子どもの悪い行動に繋がる、って聞いたことあるなあ…

子どもが悪さをしたり、非行などの問題行動を起こすとこれまでの自分の育児に不安になりますよね
今日は非行などに関連する親子関係の誤解についてお伝えします

このブログではできるだけ背景となる理論やエビデンス(根拠など)を提示し、
できるだけ読んだその時から使える知識をお伝えすることを目指しています

くらた
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本日の引用書籍

本日は以下の書籍を中心に引用して記事を作成していきます

タイトル「愛情の器」モデルに基づく愛着修復プログラム
著者米澤好史
発売日2015/10/20

日本で愛着障がいの研究と言えば、この人!米澤先生です
執筆された論文は数知れず、書籍においても多く執筆されている臨床発達心理士の先生です

今回の記事では、特に米澤先生の児童養護施設や保育園、学校などでの非行に関する支援の経歴から読み取れる知見を主に参考にしています

特に本書は、親の目線から見ても興味深い内容でありながら、一文一文にかなり多くの情報量が詰め込まれており、専門家が何度も読み返すべき書籍かと思われます

3つの誤解

本題に入る前に以下の親子関係のウソ・ホントクイズをご覧いただき、正しいことには「〇」、間違っているものには「×」を心の中でつけてみてください

( )落ち着きのないこどもには、動き廻ってはいけないとその都度、叱るといい。
( )こどもの非行化と関係あるのは、母親の就労率や家族構成(両親がそろっているか)である。
( )母親がこどもと一緒にいる時間が長いほど、こどもにはいい影響を与える。

米澤好史 「愛情の器」モデルに基づく愛着修復プログラム 親子関係のウソ・ホントクイズより一部抜粋

本書の中ではウソ・ホントクイズは12問で構成されており、その中から3問抜粋したもの上記の問いになります
先に正解をお伝えすると、すべて「×」が正解です

誤解①落ち着きのないこどもには、叱るといい

本書の中では「叱る」について以下のように述べられています

「叱る」という誰でもできる安直な対応で、こどもの行動を変えられると思うことこそが間違いである

米澤好史 「愛情の器」モデルに基づく愛着修復プログラム

じゃあどうすればいいの!?そう思う保護者さんや周囲の関係者は思うかもしれません

本書の中で触れられている点としては、「落ち着きのない」ことの原因が発達障がいなのか愛着障がいなのか、発達障がいの中でも自閉的な特性からなのか、多動性からなのか、はたまたそれとはまた全然違うことなのか、実際にその子と関わったり、様々な側面からアセスメント(評価や分析)をすることによって理解をする必要があります
特に、こどもの性質に合わない対応をすることによって、問題行動が却って増幅されることも懸念されると本書の中でも述べられています

いざ、親の立場から見て自分の子どもが「落ち着きがない」「どうにかしなきゃ」と思えば「正解の対策」が知りたくなるかとは思いますが、気持ちが焦っている時ほど一旦立ち止まる必要があるかもしれません

誤解②ひとり親家庭や共働き家庭はこどもが非行に走りやすい

ひとり親だから子どもが非行に走った!」という因果関係は見つからないとされています

その一方で、非行についてはこのようなことが書かれています

非行等の問題行動に強く関与しているのは、「仲間の誘いにNOと言えない」という、こども自身の仲間志向性という特徴であると指摘されている。母親のこどもについてのモニタリング(日頃からこどものことをよく知っていて注目していること)は、母親の反応性(気持ちを理解し温かく接すること)を高めることで、こどもの仲間に頼りたくなる仲間志向性を防ぐと同時に、直接、問題行動も低減させる働きを持っており、また、こども自身でいうと自己有能感が問題行動を食い止める働きを持っている。

米澤好史 「愛情の器」モデルに基づく愛着修復プログラム

少し長く引用しましたので、まとめると
①非行等の問題行動には「仲間にNOが言えない」という特徴(仲間志向性)が関連している

②母親が「こどもによく注目」し、「気持ちを理解し温かく接する」ことにより、仲間志向性が防げる

③しかも、そのような関わりは自己有能感を高め問題行動そのものも低減させる

自己有能感とは

他者との関係性において「自分が役に立っている」「自分は有能である」「自分は貢献できている」と思えるような感覚

※ここで「保護者」や「親」ではなく、一貫して「母親」という表現になっているのは、研究データの中で母親を研究参加者として取り上げられていることが多いためであると考えられます
子どもの愛着形成や信頼関係の基盤には必ずしも「産みの母親」「実物としての母親」でなければいけないわけではなく「母親役割(これも従来的な表現かもしれませんが)をする重要他者」がいることが大切であるとされています

ここまで読むとこんな疑問も湧いてくるかもしれません

仲間を大事にする、っていいことじゃない?

仲間を大事にする!それ自体はとてもいいことですよね
しかし、これらの心理研究では子どもが「親の存在や発言への価値」をないがしろにした状態で、「仲間への依存性」が高まっている問題行動に繋がりやすいという話のようです

くらた
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元々はアメリカで発展した研究のため、「仲間」と言ってもギャングなどの“悪い仲間”との繋がりに焦点があてられているように感じます

誤解③親が子どもと一緒にいる時間が長いほど、いい影響を与える

そりゃあ一緒にいればいるほどいいでしょ!?と思いたくなる気持ちもありますが、本書では以下のように記載されています

かかわった時間が重要なのではなく、どうかかわったか、こどもがどう受け止めたかが重要である。<中略>こどもが傷つくのは、親がいないことよりも、親が目の前にいるのに、「心、ここにあらずの状態であると感じる」ことなのである。

米澤好史 「愛情の器」モデルに基づく愛着修復プログラム

「ただ同じ時間を過ごす」ことが大事なのではなく、前節にあるような「温かく接するような時間を過ごす(一緒にいても、無関心だったり、否定的な関わりだったりしたら、却って傷つき体験にもなりうる)」ことが大事ということですね

親の関わりとして、特に子どもが小さい間は「愛着を形成すること」が大事だと言われています
本書のタイトルにも「愛着」という言葉が使われていますね

愛着とは

子どもと親や保育者との間に形成される関係を中心とした情緒的な結びつきのこと
愛着は今後の人生の中における対人能力や、他者を信頼したり、受け入れたりする関係性の基盤と言われている
他者との関係性を通し、ひいては自分の価値や、根本的な自信の土台になるとされているため、育児における最優先事項のような概念として扱われている

愛着を形成するにあたり大事な関わり方では以下のようなものがあげられます

・子どもの行動に肯定的によく反応する
・子どもの言動をよく理解し、受け止める
・スキンシップなどを通し、肯定的で温かい言葉をかける

これらの話を通して考えると、親も無理して「ただ一緒にいるだけの時間」を作るよりも、少ない時間でもいいから「温かく関われる時間」を作ってあげるのが大事と言えるかもしれません

具体的なほめ方については先日の記事を参考にしていただけると幸いです

まとめ

さて、本日は「愛着」に関する「親子関係」について、米澤好史先生の「『愛情の器』モデルに基づく愛着修復プログラム」を引用しながらまとめました
今回の内容は大きく以下の通りです

・「叱る」という行為は大きなリスク

・非行などの問題行動には、「仲間への過剰な依存」が影響している

・親の温かい関りは、仲間への過剰な依存を減らし、子どもの「自分に価値がある」という感覚を育むことができる

・「関わった時間」よりも「『どう関わってもらった』と子どもが感じているか」が大事

皆様の生活に少しでも役に立つ内容はありましたでしょうか
おもしろかったつまらなかったここがよく分からなかったこの情報間違ってるよ!おススメの映画教えて🎦、などご意見・ご質問等ございましたら、何でもお気軽にLINE(←リンクになってます)を送ってください!信じられないくらい気軽にお返事させていただきます^^

また、今回の内容は本書全体のほんのごくごく一部の内容にしか過ぎません
特に後半は様々な事例に触れますので、この一冊だけでかなり濃密な「愛着」に関する情報が入ってくるかと思います

育児で悩んだら専門家に相談するのもアリ

・ここまで記事を読んでみたけど、あまりにも上手くいくイメージができなさすぎる
・育児が本当にしんどい
・育児の心配が尽きない

そんな方は一度身近な専門家に相談するのもアリです!

多くの自治体で無料で専門家の相談を受けられるような窓口がありますので、
是非「〇〇市 発達 相談」「〇〇町 育児 相談」などのキーワードで調べてみてください

私でよければ有料ですがいつでも相談を受付けています(←リンクになってます)

定期健診を行っている保健師さんや、通われている保育園/幼稚園/学校の先生方に直接話したり相談先を聞くのもおススメです

何よりも一人で抱え込まないことが大事です

くらた
くらた

お子さまと同じくらい大事な保護者さまですので、無理をする前に誰かに話してみてください

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